株価とはその名の通り、株式の価格です。全ての株式会社は多数の株式を発行しており、その株式価格の合計が会社の価値となります。
一般的に株価の動向は上場企業について語られますので、上場企業に絞って説明します。
上場企業
上場企業とは、株式市場に上場している企業のことです。
日本国内のほとんどの企業は中小企業です。中小企業とは、従業員が300人未満(サービス業なら100人未満)の企業を指すことが多いです。
このような中小企業は基本的に売り上げはあまり高くなく、個々の会社が社会に与えるインパクトもそこまで大きくありません。
一方で、従業員を多く抱える大企業も一定程度存在しますよね。
一般人が誰でも知っている企業は大企業でしょう。このような大企業は売り上げが大きく、企業経営は中小企業に比べて安定しています。
そして、売り上げなどで一定の基準に達すると、株式市場への上場が認められるのです。
東証一部上場企業という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、それは、東京証券取引所一部という市場のに上場した企業を指します。
上場する意味は?
上場すると、会社の所有権を示す株式を一般の人々が売買できるようになります。
上場した企業は所有権の一部を市場に売り出すことで、億単位のお金を手にすることができます。
また、審査を通って上場したという事実は、その企業が信頼できる企業だということを意味しています。
そのため、取引先からの信頼が厚くなったり、知名度の向上につながります。
上場についてなんとなく分かっていただけたでしょうか。
先ほど、上場すると株式を売買できるようになると言いましたが、その売買価格が株価なのです。
よくあるパターンを紹介します。
A社は創業15年で東京証券取引所に上場を果たしました。A社の持ち主(株主)は社長をはじめとする創業メンバーと、その企業を財政面で支援してきた投資家(または投資会社)です。上場にあたって、株主は持っている株式の50%を1株2000円で100万株売りだします。
一般の人々や投資家達がその株を値段通りの価格で買い取ると、株主は株式を50%失う代わりに2000円×100万株=20億円を手にすることができます。この利益によって社長さんをはじめとする役員や投資家は莫大なお金を手にするのです。売り出された株式は日々取引されます。
買いたい人が多ければ株価は上がり、売りたい人が多ければ株価は下がります。売り出された株を買った人は、将来的にもっと株価が高くなると予想し、高くなったところで売るために買うのが一般的です。
株価は東京証券取引所のホームページやヤフーファイナンスなどの経済系のホームページで誰でも調べることができます。一定点の株価はググれば数値として簡単に分かりますが、一定期間での値動きを見るにはチャートというものを見なければなりません。
チャートとは上場時から現在までの株価の推移をグラフで表したものです。
これを見ることで、最近は株価が上がっているのか、下がっているのか、今の株価は今までの価格と比べて高いのか、低いのかといった情報を読み取ることができます。
投資家の中には、このチャートの形だけを見て取引をしている人もいるほど、様々な情報がつまっているのです。
チャートに線を引いてトレンドを見たり、ボリンジャーバンドと呼ばれる統計上の上下動の範囲を利用して今後の株価を予想したりと、すべてを知ることは不可能なほど多くの指標が存在します。
始めはなんのことだかさっぱり分からないと思いますが、コツコツと毎日チャートを見ていると慣れてきます。
株式市場で勝つコツは存在しませんが、ローリスクでリターンを得られる方法も存在はします。
それは今まで未上場だった企業が上場するときの売り出し株を買うことです。この売り出しのことをIPOといいます。
最近だと、ソフトバンクグループの事業会社ソフトバンクやアメリカのウーバーなどがIPOで注目を集めました。
最初の売り出し価格は事前に決められており、抽選に当選した人だけが買うことができます。
この売り出し価格は市場価格よりも低めに設定されることが多く、約8割の株はその後上昇します。つまり、8割の確率でもうけを得ることができるのです。
しかし、この手法を取るには抽選に通らなければなりません。IPOは勝てる確率が高いので、沢山の人がエントリーします。当たればラッキーぐらいのスタンスで応募するのが良いでしょう。