まず、簡単にIPO抽選についてご説明します。まず、IPO(新規公開株)は、未上場企業が株主からの資金調達や知名度・信用力の向上を図って証券取引所に新規上場する際、株式を買ってもらうことを指し、このときに購入される株をIPO株といいます。
この際、多くのIPOを発行する企業は将来の成長を見込んだ上場なため、投資家にとっても魅力的な場合が多く、人気が高くなる傾向があり、ほとんどの場合抽選制で購入者が決定されます。
特に、有名企業やニュースなどで度々取り上げられる企業が上場する場合には高い初値が予想されるため、証券会社ごとにIPOをめぐって抽選が行われます。
この抽選のことをIPO抽選といい、この抽選での当選確率を上げることがIPO株の投資成功に重要な要因であることがわかります。
では、どのようにしてIPO当選確率を上げることができるのか簡単にご紹介します。
まず、IPOの当選確率の決定要因としては、申し込むIPO株や証券会社、申し込む人のステータスによって異なります。
証券会社の中でもIPOの主幹事、平幹事などの分類があり、割り振られるIPOの母数にも大きな差があり、個人の当選確率に大きな影響を与えます。
目安としては、投資初心者が平幹事の証券会社から申し込んだ場合には、当選確率は小型IPOで0.1~0.5%ほど、大型IPOで5~10%ほどといわれています。
次に、個人の当選確率を上げる方法などを理解するためにも、割り振られたIPOを各証券会社がどのように割り振っているのかについてご説明してきます。
ここでは、証券会社によって異なる抽選方法についてご説明します。具体的には大きく2つに分かれており、その2つについてどのような方法なのか、また、それらの違いが投資家にどのような影響を与えるのかについてご説明します。
まず、ご説明したいのは、IPOを扱う証券会社でも、完全平等抽選を取る証券会社と当選確率が異なる抽選を取る証券会社があり、口座開設する際にはこれらの点を考慮することをおすすめします。
前者の場合には資金量に関係なく一人の投資家につき抽選権が一票となり、資金量の多い投資家が何本も当選してしまうなどの事態は起こりえません。
少額投資家にとって有利な方式であるので、IPO取引を狙っているならば、ぜひこのような証券会社での口座開設を検討してください。また、次は反対にIPOの当選確率が投資家によって異なる抽選方法を採用している証券会社も存在します。
一申込口数につき一票という方式で、少額の資金しかない人と運用資金が多い人とでは当選確率が異なります。さらに、過去の取引量などが考慮される証券会社もあり、こういった会社でも運用資金が大きい人が有利になりやすいです。
ただし、資金が多い場合には当選確率が上がるが、その個人が申し込んだ分全てが当たる確率はその分低くなり、運用資金が多い人でも一括で大量の利益を得たいと考える方にとっては前者のほうがその確率が高くなります。
抽選方法のちがいをこれまで説明してきましたが、この抽選方法について把握した上で、どのように当選確率を上げられるかご紹介します。
まず、できるだけ多くの口座から申し込むことをおすすめします。多くの証券会社に口座を作ることで、どの証券会社が主幹事かになるかによってそれぞれの口座の使い分けが可能となり、口座開設している証券会社数がIPO挑戦権を担保する数に直結します。
なので、当選確率を簡単に飛躍的に上げることができます。また、家族がいる場合にはその家族名義でも口座を作ることをおすすめします。
そうすることで、完全平等抽選を採用している証券会社では特に数倍に上げることが可能となります。
また、もう一つの方法として時間差を利用することができます。ここでの時間差とは、IPO抽選の行われるタイミングの差を指し、IPO抽選後に購入申込みをする場合と、購入申込み後に抽選が行われる場合とで支払のタイミングが異なり、この時間差を利用することでIPO購入の申込に必要な買い付け資金を移動させ、抽選に参加する数を増やすことも可能です。
ここまで、新規公開株であるIPO株を購入する際の抽選とその方法がどのように取られているのかについて詳しくご紹介してきました。
まず、証券会社によって抽選方法が異なり、それによって当選確率も大きく変わってしまうので、それを検討することが重要です。
そして、口座数を増やす、時間差を利用するなどのテクニックを用いて当選確率を上げてみましょう!